歯科医院のマーケティングの流れ②(戦略の具体化)
今回は、前回で策定した戦略を経営指標と接続していくために、具体化するステップについて書いていきます。
“ありたい姿”という定性的な目標が決まったら、それを経営指標(定量)に落とし込んでいきます。
ありたい姿と今の現状にはどのようなGAPがあるでしょうか。
ありたい姿に近づいていくためには、医院のどの数字をどのくらい変えていけばよいのか。その目標(KGI)を決めていく必要があります。
ここで大切なことは、「定性目標をどのように定量目標(KGI)に置き換えていくか」と、「目標(KGI)を達成するための先行指標(KPI)をどのように設定するか」です。
“ありたい姿”と経営上の目標指標が全く連動していない、というのは本当によくあるケースです。
もちろん経営上、収益確保は最も大切なことですが、ありたい姿に近づきながら収益を確保できる目標指標を置かないと、この後の広告の場面でも「患者なら誰でもいいから来て下さい」というような打ち出しになってしまい、医院と患者様のミスマッチが起きてしまいます。
ミスマッチが起きると、先生のやりがいを保つことが難しくなり、患者様の満足度や信用を落とすことになりかねません。
無事に、定量目標(KGI)を置いても、その指標が様々な要素によって構成されている場合、どんな事をすれば、その目標を達成できるのかが曖昧になってしまいます。
そこで、あらかじめ要素を分解したツリーを用意した上で先行指標(KPI)となるものを決めておくとスムーズにPDCAが回っていきます。(昨今では特にネット領域で、PDCAに代わる手法も出てきていますが歯科領域ではPDCAでも十二分に成果が期待できる手法だと考えています)
また、この目標達成に近づいていくために、どんな人に、どのような価値を提供するのか、医院がマーケットの中でどんなポジションを取るのか、決めるのもこの段階の大事な工程になります。
マーケットにどのような特徴の患者様がいるのかを見極め、軸を立てて細分化します。そしてその細分化した中から医院がターゲットとするセグメントを決め、他院との違いを明確化するためのポジショニングをしていきます。
この時にどのような軸を立てていくのかが、この後の改善打ち手に繋がっていく重要なポイントになります。
定性目標(“ありたい姿”)から定量目標(KGI/KPI)への接続やポジショニングは、戦略を実際の改善打ち手に繋げて行く上で大切なステップですが、「どの経営指標をどのくらい上げることを目標にするのか」、「どんな軸を立ててマーケット内でのポジションを決めていくのか」は経験や試行錯誤が必要な、難易度の高い場面でもあります。
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