歯科医院のマーケティングの流れ④(施策実行・現場装着)
今回は前回までに企画した改善施策を、実行するフェーズについて書いていきたいと思います。
マーケティング戦略に沿って、目標を設定し、現状とのGAPを埋める施策を企画しても、この実行フェーズで徹底が出来なければ、仕組みとしてのマーケティングは機能しません。
そこで、施策を「徹底」するために必要なのが、前回の“マーケティングの流れ③(施策企画)”の記事で書いた「行動単位で言語化」をすることです。
歯科医院に限らず、一般企業においても事業内での指示命令が上司の意に反して上手く遂行されない原因は、抽象的で曖昧な指示自体にあるケースが多いです。特に、前提となる情報の量・内容に上司と部下の間でGAPがある場合や、上司の中では当たり前だと思って求めているレベルでも、部下の中にはそれを推し量るだけのスキルや情報を持っていないという事も多いからです。
それでも、医院の“ありたい姿”が共有・共感出来ていればそこまで大きく行動がずれることはありませんが、スタッフの入れ替わりなどもある中で、常にそれを保ち続けるのは難しいという医院も多いのではないでしょうか。
そこで大切になってくるのが、「実行の主体者を決めること」と「5W1Hが実行者全員に分かるような指示の出し方をすること」です。
まず、実行の主体者を決めるという点です。
施策が小規模で、院長先生や外注のパートナー業者だけで完結するものであれば不要なのですが、ある程度スタッフも巻き込みながら進めるようなプロジェクトである場合、誰がそのプロジェクトを引っ張っていくのかを決めないと、ほぼ全てのケースで完遂は難しくなります。(同窓会をやろうと盛り上がっても幹事を立てていないと仲良しだけ集まって小さな会になってしまうようなイメージです)
この時、どの方に主体者を任せるのが良いのか、巻き込んでいく人を決めるのが肝になります。もちろん院内でも良いのですが、専門性の高いものや院内の人的リソースが足りない場合は、外部のパートナー企業なども含めて巻き込んでいくのも一つの手段です。
この施策実行にあたって最も動機付けできて、かつ効果を出せる人間を選べば実行の精度がより高くなります。その為にも、日常的にドクターやスタッフの皆様の働くモチベーションや持っているスキルを知っていることが重要になってきます。
次に「5W1Hが実行者全員に分かるような指示の出し方をすること」という点について書いていきます。
こちらも施策が小規模で、院長先生や外注のパートナー業者だけで完結するものであれば不要ですが、プロジェクトとして施策を推進していく場合には必要なことです。
漏れなくプロジェクトを進める方法としては、実行に必要なタスク(what)を洗い出し、簡単なガントチャートのようなタスク一覧表を作っていくことです。その一覧表にタスクごとの開始日、終了日(when)、担当者(who)の3つを併記して管理していくことです。
歯科医院のプロジェクトではWhereはほぼ医院内になるかと思いますので、あまり考慮に入れなくてよいと思います。
そして残るWhyとHowが実行の肝となる部分です。
Whyは、先に選んでいる主体者がタスクの担当者に「なぜこのタスクをあなたにやってほしいと思っているのか」そして「プロジェクトの中でこのタスクはどんな意味を持つのか」を伝えていくことでタスクへのコミットメントを生んでいくとクオリティが上がりやすくなります。
これは、プロジェクトごとにやれることが理想ですが、日頃のマネジメントの中でのコミュニケーションでも一定代用出来る場合があります。
またHowをしっかりと伝えておくことで、「やり直し」を減らすことが出来、プロジェクト全体がスムーズに回るようになります。
手法としては、上記のようなやり方がありますが、さらに“ありたい姿”に向かっていくことにスタッフの皆様も巻き込めていると、よりプロジェクトを円滑に回していけるようになります。Whyもそこに繋げてお話しが出来るとよりスタッフの皆様も納得感高く、良い医院の雰囲気で改善が進んでいきます。
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